鉄鼠の檻

本は読めるときに読むものだ、という事で京極堂シリーズ4作目。
本ばかり読むと目に悪そうですが、それ以外はPCに向かっているか寝ているかですから、どちらにしろ大差はありません。

感想、今回も(多分意図的な)示唆がされているせいか、大筋の流れは読めました。
ただ、やはり宗教に絡む要素が増えるとわかりにくいのは確かです。
途中で挟まれる禅宗の歴史は半分も理解していたのか怪しい、というより私の貧弱な知的好奇心はそれを理解する事を最初から放棄してたようです。
それでも、根本的なところでは不思議な事は何もないあたりが面白さなのでしょう。

関係ない方向の話、久遠寺の爺さん再登場!
この話の人物は、それこそ憑き物が落ちるように様子が変化する事があります。
この人もすっかり、丸くなったというか枯れたというか…
もう一人、『姑獲鳥の夏』からの再登場である人物は、何と言うべきか。
哀れむべきなのか、忌み嫌うべきなのか、ただ認めるべきなのか。
まあ、探偵の言うとおり「ただの○○○○○(ネタバレ)」と言えばそれまでですか。

男が読んでも微妙かもしれないとか、宗教の絡む話だから微妙かもしれないなどと周囲の人間の前評判はいまいちでしたが、私は面白いと感じました。
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狂骨の夢

調子に乗って『狂骨の夢』も読破してしまいました。
まあ、暑くて眠れないのだから仕方ない。

とりあえず、どう見ても「使い捨て」っぽさが漂っていた石井警部の再登場がうれしかったです。
それから、今回は1/3くらい読んだところで重大な記憶の謎に関しては何となく目星がつきました。
まあ、分かったところで証明できないあたりが私の限度でしょう。

本筋に関係ないところでは、西行法師の話が出てくるあたりで色々とオタならではのつながりが。
西行法師は、反魂を行っていたんですね。
それで幽々子嬢はその手の能力を用いるわけですか、納得。
ちなみに、京極作品はどうか覚えていませんが、森博嗣なら東方シリーズで台詞を引用しています。そーなのかー。

もう一冊読めるかと思ったんですが、さすがにもう5時間は厳しいのでこの辺でやめにします。
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姑獲鳥の夏

順番が前後していますが、京極堂シリーズ1作目です。
母が大好きなシリーズだったらしく、全巻家にあったようですね。
順番に、一通り読んでみようと思える面白さです。

本編には触れずに、寄り道。
母に「登場人物で誰が一番好き?」と聞かれて、言葉に詰まった上で(考え込んでいるふりはしましたが)関口と答えました。
が、一番面白い登場人物は、やはり実際に犯罪を起こしてしまった人々ですね。
かと言ってそうした人が好きだと言うのも問題がありそうなので、とりあえず思考が似ている関口を選択しました。
逆に京極堂や榎木津あたりは、隙がなさすぎてちょっと苦手ですね。

ところで、シリーズ物の小説でキャラクターそのものが愛される場合、それは「キャラ萌え」小説として括れるのでしょうか。
うちの母は榎木津先生が大好きなようで、番外編にあたる『百器徒然袋』まで持ってきてくれましたが…
まあ実際、小説ほど想像(というより妄想?)に向いたメディアもありませんね。
マルチメディアのご時世に、入ってくるのは文字情報のみという潔さ。
京極堂ではありませんが、脳が記憶から情報を補おうとフル回転です。
朝の電車でゲームをやって脳を鍛えるのもいいですが、たまには小説もいいですね。
京極夏彦の本なら、腕の筋トレにもなりますし。
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VS長門有希の100冊『魍魎の箱』

エアコンの故障か何か分かりませんが、異常に家が暑い…
人生で初めて、暑さで徹夜を経験しましたよ!
ただぼーっとしているのも芸がないので、新規カテゴリ『読書』を追加しました。
淡々と読んだ本について感想を書きます。
核心に触れるネタバレは避けますが、まあ一応注意してください。

ついでに、「この本読め」とか「この本オススメ」とかあればジャンル等問わず読める範囲で読みます。
基本が貧乏なので、タイムラグはお許しください。
時間の方は、学校の有無に関わらず取れるので問題ないと思います。
1冊/dayペースを目指して!

さて、記念すべき一冊目は、家を探していたら発見した『魍魎の匣』。
家には500冊くらいの文庫本/ハードカバーがあるのですが、カバーがかかった物が多いせいで、母くらいしか場所を把握していなかったりします。
まあ、ともかくVS長門有希の100冊、1冊目(残り99冊)。
同一の人物が登場する、シリーズものだそうです。
2作目らしいですが、別に通して読む必要はなさそうに感じました。

終盤に登場する○○○○の設定は、とんでもなさすぎると思います。
思いますが、その設定が明らかになるくだりから面白さが増すのも事実です。
クライマックスで、私なら匣に手をかけてしまうかもしれないと感じました。
うーん、ミステリはぼかして書くのが難しい…

チラシの裏
木場さんが、なぜか脳内で熊先生の格好で再生されました。
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