VS長門有希の100冊『ドグラ・マグラ』
読んだ人間が狂うとか、物騒な曰くつきの一冊です。
しかし、巻末の解説によると発売当時(1935年)は中学生に人気だったとか。
昔の中学生恐るべし、というところなのでしょうか。
なお、この『ドグラ・マグラ』と『黒死館殺人事件』、『虚無への供物』をあわせて日本三大奇書と呼ぶそうです。そーなのかー。
感想。
狂う狂わないという話は抜きにしても、読んでいる内によく分からなくなってくる構成なのは確かです。
そもそもの前提になっている精神医学の話が正しいのか、主人公はどこまで正気なのか、登場人物のどの言葉が本当なのか。
さらに文章そのものも、合間に入る作中の文書(作中に『ドグラ・マグラ』なる文書も登場します)などによって流れが曖昧になり、ラストで完全に不明になってしまいます。
一番興味深かったのは、作中で扱われている精神医療というテーマ。
1935年以前の知識で書かれているにも関わらず、医学知識を持たない私が読むと比較的信憑性があるように読めてしまいます。
著者の先見の明をたたえるべきなのか、作中で指摘されているように精神医療がまだ未発達なのか。
あるいは、すでに私が著者の手で狂わされているのか。
正確に言うと、読んだ人間が狂うのではなく、自分の狂いを自覚せざるを得ない一冊なのかもしれないと感じました。
長門有希の100冊、現在4冊。
しかし、巻末の解説によると発売当時(1935年)は中学生に人気だったとか。
昔の中学生恐るべし、というところなのでしょうか。
なお、この『ドグラ・マグラ』と『黒死館殺人事件』、『虚無への供物』をあわせて日本三大奇書と呼ぶそうです。そーなのかー。
感想。
狂う狂わないという話は抜きにしても、読んでいる内によく分からなくなってくる構成なのは確かです。
そもそもの前提になっている精神医学の話が正しいのか、主人公はどこまで正気なのか、登場人物のどの言葉が本当なのか。
さらに文章そのものも、合間に入る作中の文書(作中に『ドグラ・マグラ』なる文書も登場します)などによって流れが曖昧になり、ラストで完全に不明になってしまいます。
一番興味深かったのは、作中で扱われている精神医療というテーマ。
1935年以前の知識で書かれているにも関わらず、医学知識を持たない私が読むと比較的信憑性があるように読めてしまいます。
著者の先見の明をたたえるべきなのか、作中で指摘されているように精神医療がまだ未発達なのか。
あるいは、すでに私が著者の手で狂わされているのか。
正確に言うと、読んだ人間が狂うのではなく、自分の狂いを自覚せざるを得ない一冊なのかもしれないと感じました。
長門有希の100冊、現在4冊。