先週分読書まとめ10/30

月曜なので、読書のまとめタイム。
今週は明日も休みなんですが、明日は一応、真面目に色々やる予定。

『三つの棺』…ジョン・ディクスン・カー
有名らしい、密室の談義が載っている小説。
「我々は推理小説の登場人物だ」と言い切るシーンは圧巻。
と、いうよりいいのかしらという感じ。
ここに載っている密室の分類を読めば、他の作品の密室など怖くない…かどうかは微妙なところ。
長門有希の100冊、11冊目。

『詩的私的ジャック』…森博嗣
S&Mシリーズ、4作目。
同シリーズの中では、全体に印象の薄い作品でした。
が、これを読まないと次の『封印再度』で人物関係が把握できなくなるので、飛ばすのはおすすめしません。
どうでもいい話ですが、某ゲームでずっと『詩的私的ジャック』というパーティで通していた方がいたのを思い出します。

『封印再度』…森博嗣
同、5作目。サブタイトルの『Who Inside』が素敵。
作品そのものも、「Who Inside?」という点が焦点になる密室ものなのですが、同時に登場する壷と箱の謎が、話を複雑にします。
個人的に、今まで読んだ5冊の中では、一番好きかもしれない話がこれです。
最後の種明かしでは、少しずるいと感じるところもありますが、まとめ方が綺麗な感じ。

『デトロイト・メタル・シティ』…若杉公徳
第2巻。
話そのものは相変わらず、まあギャグ漫画なので当たり前ですか。
全体に、1巻と比べてクオリティが上がっている気がします。
キャラクターがこなれてきたと言いますか、そんなイメージ。
『クロマティ高校』の時の『課長バカ一代』のように、過去の作品を同時にプッシュする手口はどうかと思いましたが。

明日は散髪(忘れていたらしい)、書類作成、切手購入。
火曜日は学校の窓口が閉まっている気がするので、水曜に書類を受け取って、木曜あたりで銀行にお金を納入、金曜に書類を提出、そしてGIFUへ?ですか。
一応前もって準備しておいたおかげで、そんなにドタバタせずに済みそうですね。
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先週分読書まとめ10/23

ついに夢でコーディングをしてしまった…
当然、夢の中なので、バグは直しても直しても続発します。
文字通りの悪夢のような状況ですね。
ちなみに、なぜかロマサガっぽいゲームのコーディングをしていたような。
バグが多いゲームとして、いまだに自分の中で印象に残っているんでしょうか。

さて、先週の分の読書のまとめです。
火曜日〜金曜日しか電車に乗らないので、必然、読む数が減っていますね。
昼休みを読書に使ってみるのもいいかもしれません。
ちょっと遅い読書の秋という事で。

『冷たい密室と博士たち』…森博嗣
『すべてがFになる』に続く、連作の2作目。
一作目ほど無茶なトリックを使うわけでもなく、普通のミステリという感じ。
この人の作品は、きちんと理由をつけて考えるスタイルがお気に入りです。
タイトルになっている密室にしても、なぜ密室を作らないといけないのか、という視点できちんと考えられえているわけですね。

『笑わない数学者』…森博嗣
同、3作目。
他のシリーズにも言えるのですが、英語でつけられたサブタイトルが素敵です。
作中の算数(数学?)の問題が、本編と同じくらい気になる作品。
話そのものは、簡単なようで、ラストに大仕掛けが待っています。
結局のところ、誰が何をどうしたのか…

『シグルイ』…山口貴由
漫画もここで。第7巻。
前回のあらすじは、『あーん、虎眼先生が死んだ!』以上。
虎眼先生がいない分、牛股師範が牛になったり、逆さになったりと大活躍。
いよいよ、次の巻あたりで藤木の腕が切り落とされるようですね。
1巻から始まった長い長い回想も、ラストが見えてきました。

『陰摩羅鬼』は、母親が読んでいたので来週以降へ。
今週は、『詩的私的ジャック』や『封印再度』あたりを読もうかと思います。
長門有希の100冊に含まれる『有限と微小のパン』は10冊目なので、後7冊ある計算になりますね。
『ハルヒ』の原作も読もうかと思ったのですが、ボブが「くそい」の一言で切り捨てたのでスルー。異論反論歓迎。
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先週分読書まとめ10/16

月曜が休みなので、一週間分の読書をまとめて月曜日に書く方向で、しばらくいこうと思います。

まずは今日の出来事。

朝、新聞に実写版『のだめ』の広告が出ているのを見て絶望。
何か…違う、違うよこれ!と、いうか実写で「ぎゃぼー」とか言っても痛いだけだよ!
世の中には漫画だから面白いものがあるという事を、まだ見てもいないのに感じた気がします…

夕方から、Cで記述されたテトリスを、Javaに移植する作業に従事。
現在も進行中で、作業に飽きてきたため、気分転換に日記を書いています。
明日から、これを元にして『ぷよぷよ』を作る作業に移らねば。
結局、分担を考えるのが面倒で、私がすべてのコーディングをやってしまう気がしないでもない…

クラスメートの就職先に、マグロ漁船に乗った先輩がいるらしいです。
笑い話のように話しているらしいですが、「漁船の方が(当時勤めていた)会社より楽だったなぁ」という発言などとあわせて、それは会社ではなく組と呼ぶのではないかと。
マグロ漁船に乗るという話、てっきり誇張された嘘だと思ったのですが、本当にあるのでしょうか。
おっそろしいなぁ…

読書ここから。

『Yの悲劇』…エラリー・クイーン
『Xの悲劇』に続く、『ドルリー・レーン』シリーズ。
シリーズ中、また、エラリー・クイーンの作品中でも高い評価を受けている作品です。
この作品が好きな人は多いんだなぁ、と、他のミステリ小説を読むと感じるかもしれません。
個人的なお気に入りは、ラストシーン。レーンさん、もしかして…

『奇想、天を動かす』…島田荘司
『長門有希の100冊』の一つで、社会派ミステリというらしいです。
社会派というのは、現代社会をテーマにしたミステリのこと、らしいです。
らしいですの連発ですが、そうした話を抜きにして読むと、これは果たしてミステリと言うべきなのか、という感じ。
犯人が最初からわかっているので、推理する要素はほぼ皆無ですが、消費税導入に伴うトラブルと思われた動機が、本当は何だったのかを探る過程が面白い本でした。
『長門有希の100冊』、10冊目。

もう一冊くらい読んだ気がしますが、失念。
母親が『陰摩羅鬼の瑕』の文庫版を買ってきたので、来週はこれを読もうかと。
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世界は密室でできている。

舞城王太郎さんの作品で、『煙か〜』の登場人物、ルンババ12こと番場君の過去が分かるお話。
主人公は番場君の同級生なのですが、ルンババが『探偵』として事件(と、いうより人生?)に挑むお話です。
『煙か〜』の主人公である奈津川一家も意外な形で登場して、後の経緯を考えると面白さがアップします。

作品としてはミステリに分類されるのかもしれませんが、面白いのはやはり文章でしょう。
話の筋はかなり強引なのに、さらりと読めてしまいます。
まあ、例によって、それが苦手な人にはきついかもしれませんけど。

…で、『暗闇の中で子供』の文庫化はまだでしょうか、講談社さん。
ノベルズ版ですら、本屋で見たことがないのですが。
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占星術殺人事件

島田荘司さんの作品で、『御手洗潔』という探偵のデビュー作でもあります。
名前に関しては、悪ノリでつけたんでしょう、きっと。

内容について説明すると、『六枚のとんかつ』を読んでいたせいで一番重要なトリックはさくっと解けてしまったという。
覚悟の上で読んだのですが、40年前の事件を振り返る形式の作品だったせいで、そこが分かってしまうと後はもう出来レース状態に。
問題のトリックは確かによく出来ているので、未読の方にはおすすめできます。

どうでもいい話。

いくらFirefoxを標準ブラウザに設定しても、Sleipnirが立ち上がってしまう私のPC。
なぜかと悩んで、インターネットの設定も色々いじっていたのですが、今日ようやく原因が判明。
Sleipnir側の「規定のブラウザに設定する」というチェックがつきっぱなしだったせいなんですね。
ソフトどうしの干渉は気がつかないと訳の分からない事態を生みます。注意。
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『Xの悲劇』&『ヒトクイマジカル』

Xの悲劇。
エラリー・クイーンが別名義で書いた作品です。
この話の続編にあたる『Yの悲劇』が名作として名高いようですが、まずは1作目から素直に読みました。

読後の感想としては、なるほどなぁ、という感じでした。
私たちはこうした作品に影響を受けた作家や、さらに次の世代…と、後世の作品を読んでいるわけで、どこかで読んだような話だと感じてしまう逆説のような状況。
顔が潰れていると聞けば身代わり殺人を考慮し、双子と聞けば入れ替わりを考慮する、という風な準備が、すでに読者にできてしまっているわけですね。

ヒトクイマジカル。
話が大詰めに向かう前の、伏線を用意したようなお話。
大筋での進展はあまりなかったのですが、次の完結編にあたる作品『ネコソギラジカル』に向けて、役者は揃いました。
…と、『ネコソギラジカル』で完結する事を知った上で書くのはやや卑怯ですね。

ついでに漫画の話。
『超こち亀』の重版は10月発売予定。これはゲットします。
大臣…ローゼンの7巻はまだ買っていません。限定版も興味なし。
そろそろDMCの2巻や、シグルイの7巻あたりが近いので、それも要チェック。
それにしても、漫画も読まなくなったなぁ、と思う今日この頃です。
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煙か土か食い物

舞城王太郎さんのデビュー作で、第19回メフィスト賞受賞作です。
出版当初は叩かれたらしいですが、メフィスト賞受賞作は叩かれないといけないルールでもあるのでしょうか。

本編ですが、まずページごとの文章の密度が濃い事に驚きます。
よく、ライトノベルの類が、ページの半分が改行で空白などと揶揄されますが、これはその逆。
改行をあまりせず、句読点も挟まず。
一人称視点で話が進むのですが、語り手がアメリカで医者をしている設定なので、ヘイヘイヘイ、マザファッカーなどと突如カタカナ英語が混ざったりもします。
読みやすいかと言うと微妙なところですが、作品の面白さを支えているのは間違いなくこの文体でしょう。

話そのものは、事件が起こってそれを解決する話です。
と、言っても推理物というわけではなく、事件の原因がどこにあるのかから始まる、探求のようなお話。
タイトルになっている『煙か土か食い物』の意味が判明するくだりが、個人的にかなりお気に入りのシーンです。

暴力などの描写が多少えぐいので、誰にでもおすすめできるとはいきませんが、少なくとも清涼院流水よりは一般受けしそうな気がします。
作品の続編であり、『長門有希の100冊』にも含まれる『暗闇の中で子供』を捜しているのですが、なぜか文庫になっていません。
ノベルズは高いのでできれば文庫で買いたいのですが…
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『六枚のとんかつ』&『月光ゲーム』

とんかつ。
第3回メフィスト賞受賞作で、『たんなるゴミ』とも評された作品です。
内容はバカミステリ(?)で、確かにバカのオンパレードという感じ。
ですが、そこまで目くじらたてて怒るほどのものでもないような…
失敗も目立つ探偵役の古藤(唯一解けなかった事件は『ポートピア連続殺人事件』という設定、バカですね)や、無意味なくらいに挟まる下ネタ(時に、それが解決の手がかりになる事も)など、にやにや笑いながら読むものだと思います。
まあ、清涼院流水ほどではないにしろ、嫌いな人は嫌いでしょう。
私は大好きだと言っておきます。

口直し(?)に、月光ゲーム。
有栖川有栖の『学生アリス』シリーズ第一作。
なぜかこのシリーズは逆から読んでしまいました。
内容に月光やゲームはあまり関係ないのですが、こちらは本格推理小説という感じです。
読みやすく、最後の解答にも納得できる。
普通のミステリとしては、かなり好きな部類ですね。
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VS長門有希の100冊『ブラウン神父の童心』

久々に、長門有希の100冊。

G.K.チェスタトンの短編集で、主人公はタイトルそのまま、神父のブラウンさんです。
この作品はブラウンさんが探偵役を務めるミステリ小説なのですが、神父というだけあってカトリックの信者で(ちなみに牧師はプロテスタント)、犯人を暴くというよりも真実を見抜く、というイメージ。
短編集なので話はすいすい読めるのですが、きっちりひねられたトリックが面白いです。
一番のトリックは、最初の話に登場する大泥棒の、その後の話へのかかわり方だと思いますけれど。

清涼院流水のような滅茶苦茶な話も好きですが、この手の作品も面白いですね。
こうした短編を読んでみて、面白いと感じたならエラリー・クイーンなどを読んでみてもいいと思います。
どうしても、翻訳作品は独特の癖があるので、読みにくい人にはまるでだめなようですね。

長門有希の100冊、現在9冊。
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『孤島パズル』&『秘密室ボン』

まず最初に、電車であった出来事。
帰りの電車で座っていると、ノートPCを抱えた女性が一人。
なにやら動画を再生しているようでしたが、何か見覚えのあるジャージを着た人が劇をやっている動画でした。
目を凝らしてよく見ると、テニスのラケットを持っている…
どう見てもテニプリのミュージカルです、本当にありがとうございました。
電車で『シグルイ』を読んでしまう私には何も言えませんが、もう少しこう…TPOというか…
そもそも、電車で何かの動画を見ている状況があまりありませんけどね。

本編、本の感想ここから。

孤島パズル。有栖川有栖作品です。
表題になっているパズルは無茶というか、あれをパズルと言うんだろうかという感じ。
基本的には孤島で人が殺される話で、パズルはまあ、おまけです。
密室云々の話が、清涼院流水に通じるところがあったような。
清涼院御大と違って、これを含む『学生アリス』シリーズは割と一般におすすめできます。

秘密室ボン。懲りずに清涼院流水。
しかし、この話は壁に投げつけたくなる代物じゃなかった…気がします。
ただ、面白みもなくなってしまった感があっていまいち。
自作をネタにした、状況が生む密室の話などは面白かったのですが、それは所詮ファンにしか分からない面白さなのでだめでしょう。
一番面白かったのは、本を燃やされた上、画像をネットにアップされた話までネタにしていた点だったりしました。
やっぱりJDCシリーズを読んで、憤ったり、ときどきはっとしたりするのが清涼院流水の作品です。
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